Jurney to holly places & meet the sacred healers
Hariquaバイヤー・ヒーラーによる世界のヒーラー探訪。久しぶりの今回は、今年フューチャーしたい鉱物も産出されるカルフォルニア州へ。 いつの時代も変化に富んだ土地として注目を集めるサンフランシスコに住むヒーラーたちを訪れました。 オリジナリティ溢れる彼らのセッションをインタビューまじえご紹介します。
音とヒーリングの関係を求めて
ストーンリーディングを行うと、石の中から特有の音や調べが聴こえることがあります。癒しに繋がるような美しい音色も多いのですが、複雑な感情を引き出すような不思議な音が鳴ることも多く、音とヒーリングとの関係にはとても興味がありました。
今回紹介するのは、そんな音楽とヒーリングの世界を探求したジョアンナ・シルビアンさんと、彼女の行う特別な体験ができるセッションです。
心と体を癒す、街中のウェルネスビル
ジョアンナさんのセッションを受けるべく訪れたのは、とあるサンフランシスコ中心地のビル。まるで工業ビルのようなジャンクな雰囲気の外観に少し戸惑いながら、ヨガマットをもつ若い女性たちが数人はいっていくのでついていくと、業務用エレベーターにたどりつきます。
緊張しながら目的の階につくと、そこは空と街並みが見渡せる気持ちのよいスポーツジムがありました。ジムを訪れる利用者用のハーブティーやウォーターサーバー、果物など常も常備してあり、居心地のよい空間が広がります。
どうやら、ビル全体は古い建物をリノベーションし、ウエルネスに特化したスタジオが多くはいる現代的な施設に生まれ変わっているよう。
迎えてくれたのは、親しみのある笑顔と理知的な雰囲気が印象的なジョアンナさん。 この日はスケジュールがタイトだったので、短い挨拶のあと、セッションを受ける個室に案内してくれました。
音響システム内蔵の、スペシャルベッド
部屋に通されて、まず目に入ったのは、黒いベッド。机の上には様々な石と、シンキングボールなど音の出るヒーリングアイテムが置かれています。
ベッドに仰向けに横たわり、ヘッドフォンをつけるように促され、体の上には黒く四角いクッションがいくつか置かれます。 その見た目と感触はまるでマッサージチェアのような感じですが、実は背面や枕部分など全体に15のトランスデューサー(スピーカーのようなもの)がついていて、電気で機械的に振動を発生させることが出来るそう。
まるで実験室のベッドのような感じもあり、最初緊張があったのですが、柔らかな日差しに照らされたジョアンナさんの笑顔が天使のような微笑を浮かべていて、そんなお顔を見ていると不安感はすぐに消えていきました。
強制的な思考のリセット
そして、セッションが始まります。最初に聞こえてくるのは「ゴオォオオオオ」というような激しい自然音。まるで本能に危険を知らせるような雑音もあわせて、振動と共に心身に伝わってきます。
この時、私の脳には実に不思議なことが起こります。意識的に思考を継続しようとしても、それが全く出来ないのです。強制的な思考のリセットと言っても良いかもしれません。もっとも衝撃的だったこの体験をあとからジョアンナさんへ尋ねると、このように説明してくれました。
「スピーカーの中に2つのチャンネルがあって、それぞれ異なる音が体の中を通るの。右と左で違う音が聞こえるから、脳が混乱して処理できないために思考もできない。脳は思考をすると高周波で動き、考えたり計画したりとリラックスとは逆の動きをしてしまうから、脳をリラックスさせるためにそういう働きをしているわけ。」
それは瞑想でなだらかに意識を落としていくのとは違い、突然なので初めてだと多少の違和感や驚きを伴いますが、慣れれば気にならない気もします。 忙しく働く人々にとってゆっくりと瞑想状態になるまでに過ごす時間をとるのは難しいもの。効率よく脳を休ませたい現代人の需要は多いのかもしれません。 実際、顧客の中にはいつも忙しく働く経営者の方も多いのだとか。
クリスタルヒーリングと世界の音叉
また、この時ジョアンナさんは、システムによる急激な変化を軽減するため、シュンガイトを胸の上においてくれました。更に自身のレイキで滞っているものや、ネガティブな緊張などを解きほぐしてくれます。
あわせて複数の音叉を使います。自律神経と乱れた周波数を整える複数の音叉は、その急激な変化による違和感やエネルギーのズレを修復していくものだそう。
クォーツピラミッド、チベタンボール、竹とガラスでつくられたコーシ・チャイムなど世界中の美しい音叉が胸の上、頭の上で鳴り響きます。 その使い分けも絶妙で、アクティベーションさせる強い音にチベタンボール。リラックスにはクォーツピラミッド、充填には「水」のエレメントのエネルギーを流すチャイムなどが要所で奏でられていきます。
雲間に見える光、そして覚醒
システムの音響と振動、ジョアンナさんの紡ぎだす自然音と癒し。 セッションの間、意識的に何かを考えることが出来ませんが、ビジョンは見続けていました。 リーディングの時とは異なり、まるで映画を見ているような感覚です。 嵐のなか、高い波を超えていく小舟に乗っている自分。恐怖と不安のなか、天候が落ち着き、雲間から光が射してゆきます。救われたと実感し涙が出そうになるような。
セッション終了後は、まるで新しい朝を迎えたような爽やかさに包まれていました。そこがサンフランシスコであることを忘れます。終了後は、とてもさっぱりとした、脳内を石鹸で洗ったような。ちょっと他では体験できない爽やかさと、希望という余韻が残されました。
音大、仏教、音楽療法、クリスタルからの学び
すばらしいセッションのあとは、ジョアンナさんに今回体験したセッションが生まれたきっかけ。経歴も含めて伺いました。
- ―ジョアンナさんの経歴を教えていただけますでしょうか?
- 「音楽に興味があって、むかしからいろいろな楽器や歌を学びました。ライブのコンサートも好きで。そして、メリーランド大学で音楽民俗学を専攻しました。
- その後音楽療法で修士をとろうと思ったのですが、プログラムを提供している大学院が限られていた上に、終了後に音楽療法を仕事にできる場も限られていました。研究中心だったのです。
- そこでコロラドに引っ越して、現地で盛んだった仏教に興味をもちました。瞑想やシンキングボールにもそこで出会い、インドやヒマラヤの本場へ旅をするようにも。ダライラマの住んでいたマクロードガンジ(チベットから亡命した人が多く住む町)にも行きシャクラ、詠唱なども学びました。
- それらの経験から、科学的な音楽療法と、スピリチュアルの中間に、ちょうど良いバランスで人を助けられる方法があると思ったのです。
- ―そうして、独自のセッションが開発されたのでしょうか?
- 「それから、さらに2年という長い歳月をかけて学び、独自の方法を確立しました。 思いついたあとは、インドのインターネットカフェで、音の癒しの学校を探したらサンフランシスコにあることを発見したのです。 『Glove Institute - Sound and Consciousness』という学校で、漢方からクリスタル、音楽理論、声の周波数などを教える多様な教授たちが15名~20名ほど揃っていました。そこでも勉強しました。
- ―こちらのスタジオでセッションを行うようになったきっかけを教えてください。
- 自分のビジネス・コーチの紹介で、現在のスタジオのオーナーに出会いました。とても親切で心優しく、寛容で、瞑想も行うスピリチュアルな方だったので、この人のスタジオだったらうまくやっていけそうとだと思ったのです。
- スタジオにはマッサージを行う部屋があるので、そこを使わせてもらっています。このスタジオは、栄養指導やエクササイズもできて、心身をトータルにサポートしているのですよ。
- ―サンフランシスコはどのような街と感じますか?
- 「サンフランシスコには、6年います。とても高いエネルギーをもつ地域ですね。海があり、山があり、レッドウッド(アメリカ杉)もあり、湾がある。そしてたくさんの興味深い人たち、多様な民族、性的志向の異なる人たちが集まっている街です。
- ただ、サンフランシスコは変化しています。居住者のストレス度が全体に高くなったと思います。どんなに働いても、お金の足りない状態と感じる人が多いのではないでしょうか。 そのため、ストレスと病気の関係にとても興味をもつようにもなりました。 特に、子供を抱えている母親に。先のことは分かりませんが、私はこの街にまだ留まり、プラクティスを続けるつもりです。
さいごに
自分の好きなこと、得意なことを学術的にも実地でも追求しながら、新しいヒーリングセッションを生み出したジョアンナさん。 彼女の聖母のような微笑みと、弱った人に寄り添い励まそうとする人間性には、とても惹かれるものがありました。
また、人を癒す音楽療法のすばらしさ。スピリチュアルな音色の種類と奥深さを実感させてくれました。 耳をつんざくような爆音も、生理的な不快感のある雑音でさえも、使い手によっては治癒行為を行うにおいて有効な手段になることを知りました。 普段石のリーディングで聴こえてくる、「アノ音」。伝えられるメッセージを紐解くきっかけを与えられたような気もします。
サンフランシスコの街でお会いした、3人のヒーラーの皆さまには、心からの感謝を伝えさせていただきます。 すばらしいセッションを経験したことは今後Hariqua(ハリックァ)の商品づくりやサービスにも活かしていきたいと考えています。