スリランカより産出された、ターフェアイトのご紹介です。
過去にあまりの数の少なさから、ギネスブックに掲載されたこともあるターフェアイト。
この石はまさにレアストーンの中のレアストーンで、コレクターストーンの王と呼ばれるにふさわしい石に違いありません。1945年に発見者であるアイルランドの宝石学者チャールズ・ターフェ伯爵に因んで名付けられました。
ターフェアイトを鉱物として見るならば、スピネルに酷似しています。
スピネルと異なる点として、ターフェアイトの組成元素にはベリリウムが含まれることと、単屈折のスピネルに対してターフェアイトは複屈折であることの2つが挙げられます。
しかしながら、いずれも肉眼で識別することは極めて困難で、鑑別をして初めて分かるといった具合です。
実際にターフェアイトが最初に発見されたのも、ロンドンの宝石商が持つスピネルの中からでした。
産出された結晶原石ではなくカットされたルースの中から見つかったというエピソードが、まさにその希少性を象徴しています。
静寂のなかにも、咲き誇るライラックが映し出されているような色彩の動きは変化に富み、ほのかな香りも感じさせる、品のある石です。
高貴な紫色がほどよく溶け込み、華やかさと落ち着きが調和した姿は、洗練された輝きを与えてくれることでしょう。
ぜひこの機会にお手元でご堪能ください。
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